「摂食障害の方へ」

摂食障害の方は、食事や運動に「マイ（自分の）ルール」がある方が多く、それが守りにくかったり、家族の接点が増えすぎることなどから、症状が悪化している方が増えています。つらい時期ですが、今の時期には次のような工夫をして過ごしましょう。

①基本的な生活リズムを守る
朝は決まった時間に起きて着替えてください。食事の時間も決めておきます。過食があっても、極力次の食事を抜かず、少量でも食べ食事時間のリズムを崩さないようにしましょう。

②時間割を持って過ごす
頭を使う時間、身体を使う時間、手仕事の時間、誰かと電話やZoomで話す時間、一人でリラックスする時間など、大体の時間割を作って守っていくと安心して過ごせます。

③一人の時間と家族の時間をバランス良く
家族と一緒にできること、一人の方が良いことは良くご家族と話し合って決めてください。散歩、一人で映画を見るなど一人の時間が少し取れる方が良いようです。

④栄養状態が落ちないように
今、低栄養の方が入院が必要な状況になると、医療機関も対応しにくい場合があります。外来受診がしにくくなっている場合もあると思います。「少しずつ回数を増やして食べる」など工夫して、身体の状態を悪くしないようにしましょう。

新型コロナ対応の中で、どうしても変えられなかった「マイルール」を変えられたという方もいらっしゃいます。摂食障害の治療において、「変わる」はキーワードです。少しでも良い変化があることを願っています。

西園マーハ文（明治学院大学心理学部）